禅寺と言えば禅の生活を推進する寺、生活の改善をしたり、快い人生を目指したり、と漠然と思っている人もいるかもしれませんね。
禅寺は今でも修行ができることが多く、人々に親しまれています。
そんな禅寺には様々な歴史を持つものが多いですが、安土桃山時代にはどのような禅寺が栄えていたのでしょうか。
ここでは、京都でも古い歴史を持っている禅寺であり、安土桃山時代に栄えた禅寺を紹介します。
禅宗とは
そもそも禅寺というのは前週のお寺のことです。
禅宗は達磨がインドから中国に伝え、そこで成立したと考えられている仏教の一つであり、座禅と悟りが重視されていますね。
安土桃山時代の前に当たる室町時代に禅宗が武家層に広まっていきました。
室町時代には禅宗と天台宗が対立し、幕府においても政治的な論争となるようになります。
京都最古の禅寺
京都には様々な禅寺があり、それらは安土桃山時代においても重視されました。
禅寺とは、具体的には臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の3つの総称であり、それぞれ若干の違いはありますが、主に臨済宗と曹洞宗が広がっていきます。
京都の建仁寺は特に京都最古の禅寺とされ、1202年に建てられました。
臨済宗の寺として今も規則が厳格に尊重されています。
室町時代には京都五山と呼ばれる禅寺を有していました。
また、禅寺には昇り龍が描かれていることがたくさんあります。
龍は仏教を守る神様とされ、龍神と呼ばれることもありますね。
特に天井に龍の絵を描くことにより、師匠から弟子に教えが伝わる様子を空から見守る、という意味があるのです。
また、龍は法の雨を降らせると考えられており、龍神は雨などの水をコントロールすると言われてきました。
そのため、龍神を天井に描くことにより寺院を火災などの災害から守ると言う意味もあったのです。
京都にある禅寺も龍の絵があちこちに描かれています。
千利休の活躍
お茶の作法を伝えた千利休も禅寺には深いかかわりを持っています。
彼は安土桃山時代に禅宗の影響を受け、茶懐石という簡素な料理をさ之湯に取り入れたのです。
これは今の懐石料理に繋がっていますね。
このように、安土桃山時代の禅宗は今の時代にも大きな影響を与えているのです。
まとめ
いかがでしょうか。
禅宗と言うと、「座禅を体験できる場所」などと思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、特に京都には安土桃山時代に親しまれた禅寺がたくさんあります。
京都など、特に西日本に行く人はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。