安土桃山時代と戦国時代はどのような違いがあるのでしょうか。
人によっては、安土桃山時代と戦国時代がダブっているという人もいるかもしれませんね。
実は、安土桃山時代の前に戦国時代が来ますが、安土桃山時代がいつ始まるのかということについては様々な見解があり、いまだに統一されていないのです。
それならば具体的に安土桃山時代と戦国時代はどのように違うのでしょうか。
ここでは安土桃山時代と戦国時代の違いについて解説します。
時代分けのカテゴリーについて
時代にはそれぞれ「◯◯時代」という言い方がありますね。
例えば縄文時代から始まり、弥生時代と続いていきます。
安土桃山時代はいうまでもなく、このようなカテゴリー分けの1つです。
それに対して戦国時代というのはこのようなカテゴリーではありません。
安土桃山時代の前に室町時代というものがありますが、室町時代の前半が南北朝時代、後半が戦国時代と呼ばれるのです。
そのため、安土桃山時代と戦国時代の違いとしては、安土桃山時代は時代分けされたカテゴリーの言い方ですが、戦国時代というのはその時代をさらに2つに分けたものの名称だと言えるのです。
いつ始まり、いつ終わるのか
言い換えれば、戦国時代というのは公式の時代区分とは違うため、何年に始まって何年に終わったかということがまちまちなのです。
例えば、一般的には戦国時代が始まったのは1462年の応仁の乱、そして1573年に織田信長によって足利義昭が追放されたとき、という考え方が一般的ですが、豊臣秀吉が北条市を討伐して、天下統一を実現するまでが戦国時代なのではないかと考える人もいます。
安土桃山時代というのは織田信長と豊臣秀吉が政権を握った時代ですから、もしも豊臣秀吉が天下統一を実現するまでこそ戦国時代と考えてしまうと、安土桃山時代がなくなってしまうのではないか、という見解もあります。
安土桃山時代の名称
その一方で、安土桃山時代というのはやはり織田信長と豊臣秀吉が実権を握った時代になります。
歴史の授業などで縄文時代等の名称を勉強する時、安土桃山時代という言葉を聞いて「他の時代よりも名前が長い」と思った記憶がある人もいるかもしれませんね。安土というのは織田信長の居城、安土城から来ています。
それに対して桃山というのは豊臣秀吉の居城、伏見城があった場所から来ています。
しかし、織田信長は安土城に3年しか暮らしていませんし、豊臣秀吉も伏見城には2年しか生活していません。
そのためこの名称に対しても様々な見解があり、最近では織豊時代といった言い方も好まれています。
ですから、安土桃山時代というのはやはり織田信長が政権を握る前から始まるべきだと考える見方もあるのです。
まとめ
いかがでしょうか。
戦国時代と安土桃山時代はそもそも言葉のカテゴリーというものが違ってくるのです。
戦国時代は安土桃山時代の前に来るもの、と覚えておくと良いでしょう。